こんな夢を聞きました。
亡くなった父の墓参りに行くために山道を登っていると、真っ青な空からたくさんの猫が降ってきました。どの猫も、背中に白い羽根を生やしています。そして、私の周りをぱたぱた飛んでは、じゃれてくるのです。困ったなあ、これじゃあお墓参りに行けないなあと思っていると、一匹の猫が私におしっこをかけました。これも不思議な夢ですね。おしっこをかけられましたか。
亡くなったお父さんのお墓参りに行くとのことですから、日常の生活とは少し離れて、あの世に近いところを尋ねるということから夢は始まっています。
空から、まるで天使のように羽根をもった猫たちが降ってきます。なんだか映画のワンシーンのような光景を想像してしまいますね。
1950年頃にWHOがボルネオ島で「猫投下作戦」というオペレーションを行なったという話を思い出しました。マラリアの流行をふせぐために殺虫剤を撒いたらイモリもたくさん死んで、そのイモリを食べた猫が死んだためにネズミが大量発生してしまい、チフスやペストの危険が高まったため、今度は猫を空から運び込もうと計画したというお話です。なんだか奇妙なストーリーです。
空を飛ぶ猫の夢の意味
『空飛び猫』というル=グウィンの絵本に、タイトルの通り空を飛ぶ猫がたくさん登場します。登場するのは、翼をもった猫たちです。
ずいぶん前に読んだのでうろ覚えですが、生まれたときから翼がある4匹の子猫たちが主人公でした。
他の猫とは違っているわけですが、お母さん猫(羽根はありません)は、この子たちを受け入れ、自由に旅に出させてくれたのです。
子猫たちは町のゴミ捨て場で生まれたのですが、お母さん猫が立派で、「ここは子どもたちが成長するのにふさわしい場所ではありません。おまえたちはここから出ていくためにその翼を授かったのです」と伝えたのでした。
一般的には、「空を飛ぶ」夢は、
- 自由になる
- 独立する
- 潜在能力を発揮する
- 解放される
- 自分を信じる
- 常識にとらわれない
- 地に足がついていない
- 逃亡する
といったことを反映しています。
「飛ぶ」ことの反対として、「落ちる」ことがセットになる場合もあります。
飛ぶ夢が、「性欲」や「快感」を表すこともあります。
山田太一の『飛ぶ夢をしばらく見ない』という小説では、「飛ぶ夢」が男女の逢瀬や睦み合いを暗示していました。
猫におしっこをかけられる
猫におしっこをかけられる夢は、男性の場合には「女性に注意する」よう伝えている、なんて言われることがあります。ほんとうでしょうか。
いつも言うように、「おしっこをかけられる夢は○○を意味する」と辞書的に当てはめるのは間違っています。
トイレで小便をする夢などが、性的な欲求や解放感を表していることもありますし、「自分の感情を出す」ことや、単に夜中に尿意を催したにすぎないことだってあります。
冒頭の夢の場合は、なんとなく楽し気な雰囲気が伝わってくるので、猫におしっこをかけられたからといって、悲観的になる必要はないのかもしれません。
羽根の生えた猫からは、西洋の絵画や彫刻などでときどき見かける、おしっこをするエンジェルや小便小僧なども連想します。
空を飛ぶ猫の夢の解釈
「空を飛ぶ」と言っても、夢見手の状況や連想によっても意味が異なってきます。あなた自身の夢を解釈するために、
夢の連想をふくらませて自分で解釈するための16の質問(前半)
に移動して質問に答えてみてください。
0 件のコメント :
コメントを投稿