動物でも夢を見ていると言われます。大昔の人間たちもきっと、いろいろな夢を見ていたことでしょう。古代の人たちは、夢のイメージについてどう考えていたのでしょうか?
かつては夢は、「個人的な夢」と「大きな夢」に分けられていたそうです。
「個人的な夢」とは、夢見手にとってのメッセージを伝える夢です。
「大きな夢」とは、その部族に対する神々からのメッセージを伝える夢です。部族の長やシャーマンなどが見る夢に、この「大きな夢」がふくまれていると考えられていました。
夢をどうとらえるかは、地域や文化によってもさまざまです。
夢の中で浮気をしたら、処罰や損害賠償が必要になる文化だってあったそうです。
ある部族に布教にきた牧師が現地の男に命を狙われました。
理由を聞くと、「俺の夢でお前が妻と浮気をしたからだ」と答えたそうです。
眠りに落ちると霊魂が身体を離れ、そのあいだに体験したことが夢だととらえる文化もあります。
目覚める前に戻ってこないと、霊魂は迷子になってしまいます。身体が空き家のときに、別の魂が入り込むことだってあります。
また、霊魂が「あの世」を旅して、そこで何かを得たり、メッセージを受け取ることがあると考える文化も多いのです。
北アメリカのインディアンであるイロコイ族は、夢で見たとおりのことを行なって、悪い出来事を避けようとするそうです。不吉な夢を見たら、シャーマンに相談するそうです。現代のカウンセリングのような役割をもっていたのですね。
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